2020年11月24日 更新
当社およびCEJファンド(当社子会社CEJキャピタル株式会社が運用するサイバニクス・エクセレンス・ジャパン1号投資事業有限責任組合)の出資先であるクリングルファーマ株式会社(HGFの組換えタンパク質の医薬品を開発)が、2020年11月24日に、東京証券取引所マザーズへの上場承認を受けましたので(証券コード:4884)、お知らせいたします。なお、上場日は2020年12月28日を予定しています。
HGF(Hepatocyte Growth Factor, 肝細胞増殖因子)について
HGFは、成熟肝細胞の増殖を促進する因子として日本で発見された生体内のタンパク質であり、その後の研究から細胞増殖のみならず、細胞運動促進、細胞死抑制、形態形成誘導、抗線維化、血管新生 など様々な組織・臓器の再生と保護を担う多彩な生理活性を有することが明らかにされました。HGFは神経保護作用や軸索伸展作用も有し、脊髄損傷や神経難病とされる筋萎縮性側索硬化症 (ALS)に対する非臨床薬理効果は、慶應義塾大学医学部生理学教室 岡野栄之教授および整形外科学教室 中村雅也教授らのグループ、ならびに東北大学脳神経内科 青木正志教授らのグループの研究により明らかにされています。新たな神経疾患治療薬として、HGFへの期待が高まっています。
クリングルファーマ株式会社について
http://www.kringle-pharma.com/
大阪大学発創薬ベンチャーとして2001年12月に設立され、HGFによる新規バイオ医薬品の開発・実用化を目指しています。現在、組換えヒトHGFタンパク質について、以下の治療薬の開発を進めています。
1)脊髄損傷急性期(第III相試験実施中)
2)ALS(第II相試験(医師主導治験)実施中)
3)声帯瘢痕(第I/II相試験(医師主導治験)終了)
4)急性腎障害(第Iaおよび第Ib相試験終了)
脊髄損傷治療では、急性期の損傷範囲拡大(二次損傷)を抑えることが、その後の機能回復に極めて 重要であるとされています。HGFタンパク質による脊髄損傷治療剤は、脊髄損傷患者の受傷直後(急性期)から投与可能な医薬品として開発中であり、その医療上の意義は極めて高く、早期開発が求められています。同社は、患者様に一刻も早くHGFタンパク質性医薬品を届けられるよう更なる開発を推進しています。
クリングルファーマ社のリリース:
https://www.kringle-pharma.com/wp-content/uploads/2020/11/201124_上場承認(プレスリリース).pdf
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